2009/05/23

多重録音今昔物語

Twitter の takoratta さんのつぶやきに触発されて、今日は昔話を。

中学校の時にはなかなかバンド仲間に恵まれず、仕方が無いので一人で多重録音をしたりして楽しんでいた。

まず、システムコンポを買ってもらった時点で心置きなくラジカセを改造し、消去ヘッドの配線を切った。これにより、録音済みのカセットを聞きながら録音したら多重録音できるのではないかと考えたのだ。
結果は、たしかにできた。が、最初に録音された音が小さくなってしまって使い物にはならなかった。
なんともなさけないことに、この時点でラジカセがゴミと化してしまったため、コンポのカセットデッキと組み合わせて多重録音する事は出来なくなってしまった。もう少し考えてから行動しろ>自分...

次にやったのは、即席でかき集めたバンドでのライブ録音に音をかぶせる事。これは自分のカセットデッキを友人の家に持っていき、2台でダビングしながら追加の演奏を録音する方法をとった。なかなかうまく行ったが、音量のバランスをとるのが非常に難しかった。また元の音源が体育館でのライブだったため、日本家屋でオーバーダビングした音とあまりにかけ離れていて、聞いていて不自然だった。しかしその音源を中学校の案内放送で全校に流してしまった私は向こう見ずなのであろうか。

とか言っているうちにバンドのドラマーがラジカセ2台を使ってドラム、オルガン、ボーカルの多重録音をやってしまい、またそれが非常に良く出来ていたのでがっくりきたりした。現在でもそのテープは保管していて、そのドラマーにCDに焼いておくってあげようと思っているのだが残念ながら消息不明だ。

その次はシンセサイザーを使っての一人多重録音に挑戦した。この時はかなり豪華な機材を友人からかき集めた。KORG の MS−10 モノシンセを2台、カセットデッキを2台、超簡易キーボード(もともと関数電卓で、これにプリセットリズムマシンがついていた)、自分の使っていたエレキギター、でんでん太鼓、マイク、そしてオーディオミキサーである。
MS−10 を直列につないで作った音はすばらしく、またオーディオミキサーのおかげで音のバランスもとりやすかったので、かなり充実した作品に仕上がった。多い曲で5回オーバーダビングをしたが、特に支障はなかった。このブログの最初の記事に書いた、自信のあるシンセベースの音はこの作業で録音したものだ。

さすがに大学に行く頃には個人でもなんとか購入できる4トラックのカセットデッキが発売はされていた。ただ貧乏学生だったのでそれを買うことはできず、自分のミニコンポと友人から借りたカセットデッキで多重録音をつづけていた。

4トラックのカセットデッキを買ったのは社会人になってからだった。ダビングなしなら、これでもなんとか一応聞ける音質で録音することはできる。最近では数年前にエレピ/ベース/ギター/リズムマシンで録音してみたが、ちゃんとミックスすればそれなりに聞けた。

しかーし!

今の Mac にはガレージバンドというすごいソフトがバンドルで付いてくる。ライン入力での録音も何トラックでもOKだし、エフェクトもミキサーも内蔵されているし、音源まで入っている。音程の修正だって出来る。アマチュアレベルだともうこれでそろってしまう。すごい世の中になってしまった。

今の若者は、かなり質の高い音楽環境でスタートを切る事が出来る。なんともうらやましい。

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