2013/04/15

昭和ヒッツーおじさんキラー

つい先週の金曜日、ANA で日本から帰ってきたのだけれど、その中のオーディオサービスで大ヒットのプログラム発見!

なにこのおじさんの琴線をくすぐりまくる選曲わ!この選曲をした担当者に会って直接お礼を言いたい。映画を見ていない時はずっとリピートで聴いてましたよ。

まず1曲目が「卒業」で、荒井由美でもなくハイファイセットでもなく斉藤由貴である所が渋い。この「卒業」と「AXIA」と「白い炎」が入っている斉藤由貴のファーストアルバムは個人的に高く高く評価している。

太田裕美の2曲が特にすばらしい。改めて聴くと「木綿のハンカチーフ」の名曲さが際立つ。近頃の曲で、これほど1曲の中でストーリーを聴かせてかつサウンドも最高な曲があるだろうか。もちろん次の「しあわせ未満」もあわせて、太田裕美の声だからこそ説得力があるわけである。
ちなみに当時小学生だったのだが、ピアノの先生に太田裕美の曲が良いといったら「顔が良いんだろ」と言われ続けてへこんだ。

そして石川ひとみの「まちぶせ」。これは楽曲の良さに加えて松任谷正隆のアレンジとベースラインのかっこよさがたまらない。石川ひとみも下積みが長かったのでやっとヒット曲が出てよかったね、と家族で喜んだものである。とか言っていたら母親が「いやこの子は二十歳そこそこなのに同棲していたらしい」とか言い出し、大人なんだから良いじゃないかほっといてやれよ、とか思ったのを覚えている。

薬師丸ひろ子の2曲は、いいよね。今でもこのストレートな歌い方変わってないよね。今の方が格段に歌がうまいけど。声そのものがきれいだから凄く得してると思う。

で、最後に柏原よしえの「春なのに」なんだが、 今思うによくこんな悲しい歌を中学生アイドルに歌わせたな、という気はする。

リンリンランランは...ごめん、この2曲だけ全く覚えてなかった。ごめんなさい。

40代50代をねらったマーケティングだというのは分かって入るのだが...でもやっぱりまんまとはまっている自分が情けない。太田裕美のベストを買うかどうか悩んでいる。


2013/04/02

いまさらだけど Let It Be... Naked を衝動買いした

iTunes Music Store に Let It Be... Naked がやってきた!という Tweet を見て、思わず衝動買いしてしまった私。思えばCD発売の時はCCCD扱い(日本でだけ?)だったので買わず、それからは意地でも聴いてやるものかとやせ我慢していたが、やっぱり買ってしまった。

で、やっぱり後悔しましたよ。さっさと買っておけば良かった。これを聴かなかった年月が実にもったいない。

公式の Let It Be とは全く別アルバムに仕上がっている、とまでは言わないけれど、サウンドはまるで別物。シンプル、パワフル、クリアでやっぱり Beatles ってこうだよね、とうなずくサウンド。ひょっとして Mastered for iTunes だから?

どことなく雰囲気的に Help! に似てると思うけど、そう感じるのは私だけだろうか。


実はまだ1回しか聴いていないのだけど、後で見直す時のために今の感想を書いておこう。

「For You Blue」実はこの曲に一番の違いを感じた。正直、Let It Be バージョンのこの曲はあまり好きではなかった。ジョージの声が埋もれてしまっていて、この曲の何が面白いんだろうと思っていた。ところがNakedバージョンではジョージのボーカルがとんでもなく魅力的に聞こえる。バックのギターのカッティングも、全体のノリも最高!私の中では、この曲が Naked の中で一押し。

「Don't Let Me Down」シングルとは別バージョン。シングル盤もとても好きだが、Naked バージョンの方が荒削りでライブ感ありあり。ジョンとポールの息も微妙に合っていて超はまる。これもおすすめ!

「Across the Universe」 Let It Be バージョンよりNakedバージョンの方が絶対いいよ。余分な飾り付けが全くなく、シンプルでほとんどジョンが歌っているだけ、という錯覚に陥るんだけどそれが良い。もしこの曲が発売されてなくて、ジョンの死後テープが発見されて、とかだったら、「Real Love」みたいに後付けシングルになるのかな、と思ったりもした。

「Let It Be」これはLet It BeバージョンもNakedバージョンもそれぞれに良さがあるけど、Nakedバージョンのジョージのソロだけはいただけない。いやLet It Be バージョンも単に慣れかもしれないけど。

他の曲ももちろん良い。Naked を聴くと、ポールが「原点に帰ろう」という意図を込めてつくりたかったアルバムがどのようなものだったかよくわかる。結果的にLet It Be はオーバーダビングしまくりのごてごてサウンドになってしまい、当初の意図とは似ても似つかぬものになってしまった訳だが、でもNaked を聴くまでは本当はどうあるべきだったか、は分からないよな。

当時、「The Beatles」「Yellow Submarine」と来て「Abbey Road」も先に発売されてしまったら、それまでのサウンドの完成度から考えて、このNakedみたいな音のアルバムを発売できなかった事情はよく分かる。でもこうやってNakedを聴くと、こっちで発売してほしかったなという思いは強くなる。

そしてNakedを聴かなかった期間についてまた後悔してしまうのだった....