2013/10/29

プチハワイ体験

この前の日本出張、行きは珍しくサンフランシスコから成田への直行便が取れた。
搭乗して無事離陸、さて映画は何があるかな、とざっとラインアップを眺めてみたがあまり目を引くものも無い。その中で選んだのが「The Descendants 」(日本版のタイトルはファミリーツリーというらしい。このタイトルは内容に即していてとても良いと思う)。理由は George Clooney が主演だったから。

======= ここからネタバレ ========
ネタバレすると、ハワイの広大な土地を先祖から受け継いだ一族の長(というか管財人)が、事故で植物状態になった妻の浮気相手を探り、対決しに行く。それを通して娘達との関係と一族にとっての価値観の再構築が行われていくという、結構内容はシリアスなのだが一応コメディタッチで描かれた映画。
======= ネタバレ終わり ========

ハワイの人々の話なのに日系人はじめ東洋系の人があまり登場しないので少し物足りないが、家族とは何か、を深く考えさせられる映画で観てよかったし、出来ればもう一度観たいくらいだ。

そして、音楽にはまった。スラックキーギター+ハワイアンミュージックがこれでもかとバックで流れ、もう音楽だけでも目が(耳が)離せない。

カリフォルニアに引っ越してから改めて実感したのだが、やはりそれぞれの土地とその気候はご当地の音楽とかなりの確率でぴったりとはまる。カリフォルニアでウエストコーストのサウンドが一番なのと同じで、ハワイの音楽はやはりハワイで最も自然に映える。

映画を堪能して、エンドロールの直前くらいだったろうか。突然機長さんからのアナウンスが。「当機は急病人発生のため、ホノルル国際空港に緊急着陸する事になりました」うおっ!まじで。もう気持ちは完全にハワイ!

搭乗機はホノルルに着陸し、急病人の方は救急車で運ばれ(後で知らされたのだが入院して順調に回復されたらしい)、さてこの後どうなるかと思ったら「当機はここで泊まります。振替便は無いので、明日皆様を成田にお連れします」ということでホノルルで一泊することになった。一日遅れても社外ミーティングには支障はないし、ラッキー!

ということで、ホテルまで送迎され、ほんの数時間だけだがワイキキをぶらついた。そこで本当に偶然に撮れた神ショット!


 多分これまでに自分た撮ってきた写真の中で一番きれいだと思われる(^^)

ワイキキは多分13年ぶり、ということで、かすかな記憶をたよりにフードコートを見つけてベトナムフードを食べてきた。
家族へのお土産と自分のアロハシャツを買って、翌日朝には成田に出発。でも成田に着いたら日本は10月なのに夏の気温!アロハシャツが無かったら大変なことになるところだった。

ということで、突然のプチハワイ体験、帰ってから「 The Descendants 」のサウンドトラックを購入。現在ヘビーローテーション中。特に昼寝に最高!



2013/10/20

なぜ Paul は(立ち姿が)カッコいいのか!

先日日本出張の折り、飛行機で Wings の Rockshow を観る機会があった。

Rockshow といえは、Wings Over USA の映像版ではないか!これまで観る機会が無かったので狂喜乱舞した私は画面を食い入るように見つめたのだった。

音だけだと今ひとつ分からなかったメンバー間の楽器の分担もはっきりして長年の疑問が解消された。

そして何より、「やっぱり Paul はカッコいいぞ!特に Rickenbacker を弾いているとき」という感動に包まれたのだった。

実は私は Rickenbacker を弾いている時の Paul が立ち姿的に大好きであり、Violin Bass についてはあまり好きではない。Violin Bass は彼にはボディが小さすぎてどう考えても不釣り合いだ。

しかし、なぜ Paul は他のベーシストよりも立ち姿的に飛び抜けてカッコいいのだろうか。

ということで、何はともあれ記録ということで写真をとった。





写真なので動きが無く残念。しかしながらこの写真だけでも惚れ惚れするかっこよさである。

これを、もう一人の神様的ベーシスト Marcus Miller と比べてみよう。
Marcus ももちろん超カッコいいのであるが、やっぱり雰囲気が違う。
まず使っているベースが Jazz Bass であるというところが違うし、あと右手がサムピングである所も違う。Paul はピック弾きなので、右手の弦に対する角度が違い、よって体とベースのボディとの接し方(体への当て方というか)が変わってくる。これが違いを生んでいるように思う。

では、今度は使っているベースが(ほとんど)同じ Rickenbacker で、右手もピック弾きというベーシストと比べてみる。

Yes の Chris Squire である。彼もサウンドとプレイについてはむちゃむちゃカッコいいのであるが、立ち姿については特に感動した事は(私は)ない。


さて、両者を比べるために、左利きの Paul を右に反転してそろえてみる。
両者比較していくつか違う点を挙げて見よう。

まず体の軸とネックの角度であるように思われる。Paul の方角度が大きく開いている(より水平に近い)。

そして、右手のピッキング位置が、Paul はよりブリッジに近い。Squire の場合、彼独自のサウンド作りのために非常に薄いピックで繊細にピッキングをしていると読んだことがある。よりダイナミクスの大きなサウンドを得るためにはフロントピッキングの場合が多いだろう。一方、Paul はフラットワウンドの弦をごりごりとミュートも加えて弾いていることが多く(ほとんどアタックだけが聞こえるような)、それだとリアよりでピッキングした方が良い。

ベースの高さなのだが、よく見えないが多分 Paul の方が少しだけ低いように見える(服のデザインでそう見えるだけかもしれない)。ボディを低く構えると、左手が非常に弾きにくくなる。左手だけ考えると、ある程度高く構えたくなる。理想的には座ってベースを構えたとき(この時は体の軸とネックの角度は自然と大きくなる)くらいには 高くしたい訳だが、Paul は絶対それより低いと思う。つまり、Paul は手が長いからできることなんだ!

一方、極端に高くすると
田端義夫先生になります(今年4月にお亡くなりになっていました。お悔やみ申し上げます)。Steve Howe もこんな感じ。

 ということで、Paul の場合、
  • 手が長いことを生かし、ベースを低い位置にかまえかつネックを水平に近づけている
  • ピック弾きを比較的リアで行う
  • Rickenbacker (4001) を使っている
等々が要素となり立ち姿がカッコいい、ということではなかろうか。







私にはまねできない。いろんな意味で。