2013/10/20

なぜ Paul は(立ち姿が)カッコいいのか!

先日日本出張の折り、飛行機で Wings の Rockshow を観る機会があった。

Rockshow といえは、Wings Over USA の映像版ではないか!これまで観る機会が無かったので狂喜乱舞した私は画面を食い入るように見つめたのだった。

音だけだと今ひとつ分からなかったメンバー間の楽器の分担もはっきりして長年の疑問が解消された。

そして何より、「やっぱり Paul はカッコいいぞ!特に Rickenbacker を弾いているとき」という感動に包まれたのだった。

実は私は Rickenbacker を弾いている時の Paul が立ち姿的に大好きであり、Violin Bass についてはあまり好きではない。Violin Bass は彼にはボディが小さすぎてどう考えても不釣り合いだ。

しかし、なぜ Paul は他のベーシストよりも立ち姿的に飛び抜けてカッコいいのだろうか。

ということで、何はともあれ記録ということで写真をとった。





写真なので動きが無く残念。しかしながらこの写真だけでも惚れ惚れするかっこよさである。

これを、もう一人の神様的ベーシスト Marcus Miller と比べてみよう。
Marcus ももちろん超カッコいいのであるが、やっぱり雰囲気が違う。
まず使っているベースが Jazz Bass であるというところが違うし、あと右手がサムピングである所も違う。Paul はピック弾きなので、右手の弦に対する角度が違い、よって体とベースのボディとの接し方(体への当て方というか)が変わってくる。これが違いを生んでいるように思う。

では、今度は使っているベースが(ほとんど)同じ Rickenbacker で、右手もピック弾きというベーシストと比べてみる。

Yes の Chris Squire である。彼もサウンドとプレイについてはむちゃむちゃカッコいいのであるが、立ち姿については特に感動した事は(私は)ない。


さて、両者を比べるために、左利きの Paul を右に反転してそろえてみる。
両者比較していくつか違う点を挙げて見よう。

まず体の軸とネックの角度であるように思われる。Paul の方角度が大きく開いている(より水平に近い)。

そして、右手のピッキング位置が、Paul はよりブリッジに近い。Squire の場合、彼独自のサウンド作りのために非常に薄いピックで繊細にピッキングをしていると読んだことがある。よりダイナミクスの大きなサウンドを得るためにはフロントピッキングの場合が多いだろう。一方、Paul はフラットワウンドの弦をごりごりとミュートも加えて弾いていることが多く(ほとんどアタックだけが聞こえるような)、それだとリアよりでピッキングした方が良い。

ベースの高さなのだが、よく見えないが多分 Paul の方が少しだけ低いように見える(服のデザインでそう見えるだけかもしれない)。ボディを低く構えると、左手が非常に弾きにくくなる。左手だけ考えると、ある程度高く構えたくなる。理想的には座ってベースを構えたとき(この時は体の軸とネックの角度は自然と大きくなる)くらいには 高くしたい訳だが、Paul は絶対それより低いと思う。つまり、Paul は手が長いからできることなんだ!

一方、極端に高くすると
田端義夫先生になります(今年4月にお亡くなりになっていました。お悔やみ申し上げます)。Steve Howe もこんな感じ。

 ということで、Paul の場合、
  • 手が長いことを生かし、ベースを低い位置にかまえかつネックを水平に近づけている
  • ピック弾きを比較的リアで行う
  • Rickenbacker (4001) を使っている
等々が要素となり立ち姿がカッコいい、ということではなかろうか。







私にはまねできない。いろんな意味で。









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