2010/01/08

音楽の基礎教育

先日同僚と話してて思い出したのだが、このあたりの公立小学校では音楽のクラスがないところがある。
音楽、絵画等の芸術系のカリキュラムはオプションであり、予算が足りない現状ではお金が出ないのだ。なので保護者が寄付をして先生を雇用して授業をしてもらう必要がある。それができなければ、それらの授業はなくなる。

するとどうなるか。小学校で楽譜の読み方を全員が学習する訳ではない、ということだ。というか、基本的には習わない。
なので楽譜が読めるというのはある程度特殊技能になるのだ。
別にオーケストラの楽譜を読むとかいう話では全くなく、たとえばメロディと歌詞が載っているシートを見てもどう歌ったらいいか分からないということで、そういう意味では日本の教育は本当の基礎のところはしっかりしてるんじゃないかと思ったりする。

思い返せば、小学校には音楽室があり、そこにある程度は合奏ができるだけの楽器(アコーディオンとかタンバリンとかすずとか)もあり、レコーダーは全員が買わされて持っていたし、ピアニカもかなりの子が持っていたし、そういう意味ではかなり音楽的に豊かな環境だったんじゃないだろうか。たとえ合奏の時にほとんどの子がリコーダー担当だったとしてもだ。

でも、こちらに来て感じたのは、ある程度楽器が弾けるようになれば、コチラのほうががぜん面白いということだ。アマチュアの層が厚いのでちょっとしたコンサートでもレベルが高く満足のいく演奏が聞けるし、その気になれば(時間を作れば)レッスンを受けられる機会も多い。日本でもそのような環境があるところにはあるかもしれないが、そのようなことは残念ながら経験できなかった。

なので個人的には満足しているのだが、子どもたちが高い授業料を払わないと楽譜の読み方を習えないというのもかわいそうな気がする。
ただし、これって本当にカリフォルニアとかサンノゼの周辺だけかもしれないんだけど。

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